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程度が甚だしいことを表現する場合に、形容詞、はたまた動詞の頭に「超(チョー、チョウ)」をつけるようになって久しい。
当初は大人に眉をひそめさせる若者言葉だったが、それを常用していた者たちが中年以上になった現在も使っているから、もう正しい日本語にさえなりつつある。
だが、古式ゆかしき正統派の日本語ではないことは確かである。
昭和40年代くらい以前、「超」は現在のような使われ方をしていなかったはずで、比較的歴史が浅い日本語であることは間違いがない。
では、「超」はいったいいつから使われ始めたのだろうか?
80年代後半説
私の経験から、街中やテレビでよく耳にするようになったのは、90年代後半の96年くらいだったと記憶する。
使っていたのはもちろん若者だったが、大学生くらいの世代が使うことは少なく、高校生が口癖のように「超~~」を連発し、代表的な若者言葉とみなされるようになっていた。
だが、ネットなどで調べると、実は80年代の終わりから使われ始めるようになったという説が多い。
事実、ネットがなかった時代に、新語や専門用語を調べるために意識の高い社会人の多くが購入していた現代語事典『現代用語の基礎知識』(自由国民社)の1988年(昭和63年)版にも「超」とその用法が若者言葉として掲載されているが、それ以前には見当たらないという。
若者言葉を扱う書籍もこのころから「超」を載せているため、これらの事実からならだいたい1986年(昭和61年)くらいに発生したと推察できる。
しかし、私はそうは思わない。
1975年(昭和50年)岐阜県生まれの拙ブログの筆者が小学生だった昭和50年代後半、地元の小学校の複数の同級生が使っていたのを覚えているからだ。
昭和後半を生きた人々の証言
同級生が「超」を使っていたというのは、私の聞き違いの可能性もある。
あるいは岐阜県内の私の学校だけだったのかもしれない。
そこで私は、Facebook上で昭和を懐かしむグループの一つで以下のような投稿をし、昭和を生きた人々の証言を集めてみようと試みた。
意外と反応してくださる方が多く、以下のようなコメントが得られた。
何と複数の方が昭和50年代後半(1980年代前半)には、すでに耳にしていたか使っていたと証言しておられるのだ。
しかも東京のみならず宮崎や静岡、大阪でも使用されていたらしい。
私の投稿にコメントしてくれた方の証言を信じるならば、「超~」という言い方は、1986年(昭和61年)以前、それも1981年(昭和56年)には出現していたということになるであろう。
さらに、1998年NHK(週刊こどもニュース)スタッフが静岡県富士市で街頭取材をしたところ、30代前半の複数人が小中学生時代に使っていたと答えていたという。
1998年の時点で30代前半だったということは、1970年代から使われていたということである。
その証言が正しければ、すでに半世紀近い歴史を有した言い方ということだ。
その間に、どれだけの若者言葉がすたれて死語になっていったことだろう。
「超~」はその利便性と合理性、そして使い勝手の良さを、世代を超えて認められた言葉とみなしていいのではないだろうか。
言葉というものは、時代ごとに変わっていくものだ。
今、正しいと言われている日本語も百年前は異端だったり、乱れた言葉だとみなされていたものもあるのだ。
あと何十年かしたら、日本人は「超」を日常会話だけでなく商談のような堅苦しい公の場でもしたり顔で使っているかもしれない
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