カテゴリー
2022年 Raspberry Pi VPN おすすめ販売 ガジェット コンピューター

Raspberry Pi 4 でサイト間 VPN を作ってみよう

私が Raspberry Pi 4 を最初に購入したのは 4ヶ月ほど前なのですが、やたらと気に入ってしまい、とうとう 4台目を購入しちゃいました。2GBモデルを1台、4GBモデルを2台、8GBモデルを1台持ってます。

今回は、Raspberry Pi 4 で、Softether を動かし、会社に置いてある Windows 上の Softether と、インターネット越しのサイト間 VPN を張ってみました。その時のメモ書きです。

必要なもの

Raspberry Pi 4 本体

VPN を動かすだけなら、2BG のモデルでも動きますが、4GB のモデルの方が良いかと思います。値段も1000円程度しか変わりませんし。

4GBモデル

posted with カエレバ

初めて Raspberry Pi 4 を購入する人は、セットになったものを購入すると便利です。必要なものが全て (モニター以外) 付いてます。

電源アダプター

動かしっぱなしの人はいのですが、使い終わったら電源を消したい人は、このスィッチの付いたタイプがおすすめす。電源を入れる時に、ケーブルの抜き差しが不要になります。

Raspberry Pi 4 ケース

Raspberry Pi は、使っているとすぐに熱くなります。以前、Linux でサーバーを動かしてみたのですが、ちょっと使っていたら、すぐにシステム温度が 90 度くらいまで上がりました。

ファンが付いているカバーが一番おすすめです。私も最初はこれを購入しました。やっぱり、音は気になりますね。そばにいかなければ分からない程度ですけど。

なので、2台目からは、ファンなしのケースを購入しましたファンなしなら、これがおすすめです。現在、Raspberry Pi 4 は 4台所有していますが、3台にこれを使用しています。

触ると本体は多少熱くなってますが、システム温度はしっかり下げられています。

Raspberry Pi 用モニター

忘れてはいけないのがモニターです。Raspberry Pi には、モニターはありません。基盤剥き出しの本体のみです。

OS インストール直後しか使用せず、あとは RDP とか VNC などで接続しますが、最初は必要ですので忘れないように購入しましょう。私はこれを使ってます。

MicroSD カード

Linux でサーバーを動かすなら、16GB でも 32GB でも十分です。

あと、MicroSD のサイズが大きいほど、バックアップの時間が長くなります。これを考えると、なるべく MicroSD のサイズは小さいに越したことはありません。

MicroSD リーダー・ライター

Raspberry Pi では、OS を MicroSD に書き込んで、そこから起動させて使います。OS の書き込みの際に必要となりますので、持っていない場合は購入しておきましょう。

事前準備

MicroSD に OS イメージを書き込むのには、Raspberry Imager を使うのが便利です。これが圧倒的に速いです。

Raspberry Pi Imager を起動し、Raspberry Pi OS (Raspbian)を、MicroSD にインストールします。

「Operation System」 の中からRaspberry Pi OS は選択できます。Raspberry Pi Imager が、ダウンロードして書き込んでくれます。

OS の書き込みが完了したら、MicroSD カードをRaspberry Pi 4に差し込み、Raspberry Pi OS を起動させます。

Raspberry Pi OS のIPアドレスは、固定にした方が良いです。あと、WiFi も停止して、ケーブルでネットワークに接続させましょう。

VNC も有効にしておきます。これにより、リモートから画面アクセスが可能になりますので、設定がしやすいです。

VPN のインストール

Raspberry Pi OS のブラウザーを起動し、SoftEther のダウンロードページ(https://www.softether-download.com/en.aspx?product=softether)から、必要なコンポーネントをダウンロードをします。

以下のように選択します。

  • 「ダウンロードするソフトウェアを選択」で、SoftEther VPN (Freeware) を選択
  • 「コンポーネントを選択」で、SoftEther VPN Server を選択
  • 「プラットフォーム」で、Linux を選択
  • 「CPU を選択」で、ARM EABI (32bit) を選択

ダウンロードが完了したら、画面の上のメニューの左側にある「ターミナル」をクリックして起動します。

ここからは、コマンド操作になります。

ダウンロードしたファイルを指定して展開します。

tar xzvf softether-vpnserver-v4.34-9745-beta-2020.04.05-linux-arm_eabi-32bit.tar.gz

「vpnserver」というフォルダが作成されるのが見えます。

「vpnserver」ディレクトリに移動して、make コマンドを実行します。

$ cd vpnserver
$ make

make を実行すると、何度か質問されるので、全て 1(Yes) で回答していきます。

Do you want to read the License Agreement for this software ?
1. Yes
2. No
Please choose one of above number:
1

vpnserver のプログラムの生成が開始します。

「vpnserver」フォルダを丸ごと /usr/local/ ディレクトリにコピーします。

cd ..
sudo rsync -av vpnserver /usr/local

または、フォルダを丸ごと移動させてしまっても良いです。

$ sudo mv vpnserver /usr/local

/usr/local/のディレクトリに「vpnserver」フォルダをコピーまたは移動できたら、/usr/localに移動します。

cd /usr/local

chmodコマンドで、権限を書き換えて保護していきます。

まずは、vpnserverフォルダです。

sudo chmod 700 vpnserver

次に、に移動します。

cd vpnserver

以下のコマンドを実行します。

find . -type d -exec chmod 755 {} \;
find . -type f -exec chmod 644 {} \;
chmod 700 vpncmd vpnserver

Raspberry Pi 4が起動した際に、SoftEther も自動で起動するようにします。

以下のvpnserver.serviceファイルを、新規で作成します。

sudo vim /usr/lib/systemd/system/vpnserver.service

ファイルの中に、以下のように記入していきます。

[Unit]
Description=SoftEther VPN Server
After=network.target

[Service]
Type=forking
ExecStart=/usr/local/vpnserver/vpnserver_start
ExecStop=/usr/local/vpnserver/vpnserver stop
KillMode=process
Restart=on-failure

[Install]
WantedBy=multi-user.target

/usr/local/vpnserver/vpnserver_startで、起動させる訳です。

なので今度は、/usr/local/vpnserver/ディレクトリーに、vpnserver_startファイルを作ります。

vim /usr/local/vpnserver/vpnserver_start

自動でtapデバイスの名前を選んできてブリッジに追加するスクリプトです。

#!/bin/bash
/usr/local/vpnserver/vpnserver start

tap=$(/sbin/ifconfig -a| awk '$1 ~ /^tap/ {print $1}')
/sbin/brctl addif br0 $tap

権限を変更します。

sudo chmod 755 /usr/local/vpnserver/vpnserver_start

これで、SofeEther 側の設定は完了です。

ブリッジのインストールと設定

bridge-utilsをインスト―ルします。

sudo apt-get install -y bridge-utils

ブリッジのipアドレスを設定。

/etc/dhcpcd.confに固定の内容を書いてはいけない。

sudo vim /etc/network/interfaces

自分の環境に合わせて、設定内容を記入していきます。

# loopback
auto lo
iface lo inet loopback

# Ethernet port
auto eth0
iface eth0 inet manual

# Bridge interface
auto br0
iface br0 inet static
address 172.16.xxx.yyy #固定のipアドレスを指定
netmask 255.255.255.0
network 172.16.xxx.0 #ネットワークのアドレスを指定
broadcast 172.16.xxx.255 #ブロードキャストアドレスを指定
gateway 172.16.xxx.yyy # ルータのアドレスを入れる
bridge_ports eth0

設定を適用させるために、一度リブートします。

sudo reboot
sudo /usr/local/vpnserver/vpnserver start

vpnserverの起動登録をします。

sudo systemctl enable vpnserver.service

これで、ブリッジのインストールと設定が完了です。

VPN Server Manager のインストール

ここからは、Raspberry Pi OS ではなく、Windows PC での作業となります。

自分のWindows PCに、VPN Server Manager をインストールします。

SoftEther のダウンロードページ(https://www.softether-download.com/en.aspx?product=softether)から、必要なコンポーネントをダウンロードをします。

以下のように選択します。

  • 「ダウンロードするソフトウェアを選択」で、SoftEther VPN (Freeware) を選択
  • 「コンポーネントを選択」で、SoftEther VPN Server Manager for Windows を選択
  • 「プラットフォーム」で、Windows を選択
  • 「CPU を選択」で、Intel (x86 and x64) を選択

VPN Server Manager の設定

まずは、VPN接続される側(自宅に置いてあるRaspberry Pi 4)の設定をしていきます。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: vpn+deployment.png

なぜ、自宅のRaspberry Pi 4が接続される側かというと、インターネット越しにSSL VPNが向かってきます。このインターネットからの通信を、インターネットルーターで、Raspberry Pi 4に向ける必要があるからです。Inboud NATでも良いですし、Port Forwardingでも良いです。ただ、こういった設定は、会社のITで管理されている機器には設定ができません。そのため、自宅の方で行います。

Windows PC 上のVPN Server Manager から、Raspberry Pi OS 上のVPN Serverに接続して、VPN関連の設定をしていきます。

VPN Server の登録

以下のように設定していきます。

  • 接続設定名に、Raspberry Pi OS のIPアドレスを指定します。
  • ホスト名には、後から見て、これがどのVPN Serverなのか分かる名前を指定します。Raspberry Pi OS の名前でも良いと思います。
  • ポート番号は、443のままが良いでしょう。

設定が完了したら、OKを押して登録します。

  • 仮想HUBの名前を指定します。「どこへの接続」という感じの名前が分かりやすいと思います。
  • 仮想HUBの管理パスワードも設定します。

設定が完了したら、OKを押して保存します。

次に、「ローカルブリッジ設定」をクリックします。

  • 「新しいローカルブリッジの定義」の「仮想HUB」のプルダウンメニューから、先ほど作成した仮想HUBの名前を選択します。
  • 「LANカード」では、プルダウンメニューから「br0」を選択します。

設定が完了したら、閉じるをクリックして、設定を保存します。

「ダイナミックDNS設定」をクリックします。

ダイナミックDNS機能の設定画面の中の「ダイナミックDNSホストの変更」を設定していきます。

設定が完了したら、閉じるをクリックし、設定を保存します。

ユーザーを登録していきます。

「ユーザー管理」をクリックします。

「新規作成」をクリックし、ユーザーを作成します。

  • 「ユーザー名」で、ユーザー名を設定します。例えば、Tarouとかuser-01などです。
  • 「本名」で、上記ユーザーの本名を入力します。例えば、Tarou Yamada などです。
  • 「説明」はオプションが、後からこのユーザーがどのようなユーザーなのか分かるようにコメントを入れておきます。
  • 「パスワード認証」で、このユーザーがVPN接続する際に使用するパスワードを指定します。

設定が完了したら、OKをクリックし、設定を保存します。

これで、VPN接続される側の設定は完了です。

次に、VPN接続する側(オフィスのWindows のSoftEther)の設定を行います。

「仮想HUBの管理」をクリックします。

「カスケード接続の管理」をクリックします。

「新規作成」をクリックします。

関連する記事:

最近の記事:

カテゴリー
2021年 Riverbed SD-WAN クラウド コンピューター 技術一般

SD-WAN を試す (1) Director のインストール

某お客様で SD-WAN を導入したいという話がありました。そこでリバーベッドテクノロジー社の SD-WAN 製品であるSteelConnect EX を提案しました。

その時にいろいろと動作確認しましたので、メモとして残しておこうと思いました。

PVアクセスランキング にほんブログ村 にほんブログ村 IT技術ブログへ
にほんブログ村

Director の初期設定

まずは、ヘッドノードの1つである Director のインストールです。

リバーベッドテクノロジー社のサポートサイトから、OVA ファイルが手に入りますので、それをダウンロードし、ESXi にインストールします。

Director には、最低2つのネットワークアダプターが必要となります。OVA ファイルからインストールすると、ネットワークアダプタは1つしかありませんので、もう一つ追加しておきます。

  • ネットワークアダプタ1

Management Switch に接続させます。これが North-bound になります。

  • ネットワークアダプタ2

Control Switch に接続させます。これが South-bound になります。

ネットワークアダプターが 2つにになりましたので、早速、Director の仮想アプライアンスを起動させます。

Director にログインします。

デフォルトのログインアカウントは、Administrator/versa123 です。

ログインできたら、初期設定をしていきます。

Do you want to enter setup? (y/n)?

セットアップを開始しますか?

y で進みます。

[sudo] password for Administrator

Administrator のパスワードを入力してください。

ログインした時のパスワードを入力します。

Do you want to setup hostname for system? (y/n)?

システムのホスト名を設定しますか?

y で進みます。

Enter hostname:

ホスト名を入力してください。

Director のホスト名を入力します。ここでは「DIR-01」としてます。

Do you want to set up network interface configuration? (y/n)?

ネットワークインターフェースの設定を行いますか?

y で進みます。

Enter interface name [eg. eth0]

設定するインターフェース名を指定してください。

eth0 と入力し、このインターフェースの設定を行います。

Enter IP Address:

IPアドレスを入力してください。

今回は、10.100.3.200 とします。これは、Managementネットワークに所属するアドレスです。

このネットワーク経由で、ウェブ管理画面へのアクセスや、SSH でのアクセスを行います。

Enter Netmask Address:

ネットマスクを入力してください。

今回は、255.255.255.0 (24 bit) とします。

Configure Gateway Address? (y/n)?

ゲートウェイのアドレスを設定しますか?

y で進みます。

Enter Gateway Address:

ゲートウェイのアドレスを入力してください。

今回は、10.100.3.254 とします。

Configure another interface? (y/n)?

別のインターフェースを設定しますか?

y で進みます。

Enter interface name [eg. eth0]

インターフェースの名前を入力してください。

eth1 と入力します。

Enter IP Address:

IPアドレスを入力してください。

今回は、10.100.4.200 とします。これは、Control ネットワークのアドレスです。

Enter Netmask Address:

ネットマスクを入力してください。

今回は、255.255.255.0 とします。

Configure another interface? (y/n)?

別のインターフェースを設定しますか?

今回の構成では、ネットワークインターフェースは 2つになりますので、n で進みます。

Configure North-Bound interface (If not configured, default 0.0.0.0 will be accepted)(y/n)?

North-Bound インターフェースを設定しますか?(もし設定しない場合、デフォルトの0.0.0.0が適用されます)

y で進みます。North-Bound インターフェースに、デフォルトルートが適用されます。

North-Bound インターフェースの設定です。

Enter interface name [eg. eth0]

インターフェース名を入力してください。

今回の構成では、eth0 を North-Bound インターフェースとします。eth0 を指定します。

South-Bound インターフェースの設定です。

Enter interface name [eg. eth0]

インターフェース名を入力してください。

今回の構成では、eth1 を South-Bound インターフェースとします。eth1 を指定します。

Configure another South-Bound interface? [y/n]?

別のSouth-Bound インターフェースを設定しますか?

今回の構成では、South-Bound インターフェースは 1つとします。n で進みます。

Enable secure mode for Director HA ports [y/n]?

Director HA ポート向けにセキュアモードを有効にしますか?

今回の構成では、Director は HA 構成とはしません。n で進みます。

Secure Director HA communication? [y/n]?

Director のHAコミュニケーションを暗号化しますか?

今回の構成では、Director は HA 構成とはしません。n で進みます。

Prompt to set new password at first time UI login [y/n]?

最初にウェブ管理画面にアクセスした時に、パスワード変更の連絡を出力させますか?

ウェブ管理画面に初めてアクセスした際に、ログインパスワードを変更したい場合、y とします。

今回は変更しませんので、n で進みます。

設定が適用され、各種サービスが停止し始めます。

設定が完了し、各種サービスが起動ました。

Press ENTER to continue

エンターキーを押し進んでください。

Enter キーを押します。

ログインプロンプトが表示されますので、Director にログインします。

設定を完了させるため、システムを再起動します。

Linux のシャットダウンコマンドです。実行するためには、「sudo」を付けておく必要があります。

sudo shutdown -r now

ウェブブラウザーに、Director の eth0 の IPアドレスを指定し、Director のウェブ管理画面にアクセスします。

http://10.100.3.200

ログインできました。

Organization の作成

Organization とは、これから追加する Controller や SD-WAN ルーターが所属する組織(いわゆるグループ)のことです。

この Organization を一括りにして管理することができます。

SteelConnect EX は、マルチテナントをサポートしています。つまり、この Organization が複数作成できます。そして、Organization-1 は Organization-2 にはアクセスできず、設定も別となるというセキュリティー範囲の単位でもあります。

ちなみにこのOrganizationですが、階層型をサポートしており、Sub Organization を複数配下に作成していくことも可能です。

Administration > Organization の順にクリックして進みます。

初めてのアクセスの際に、Confirm Add Organization のポップアップウィンドウが表示されます。

OK」をクリックします。

「Add Organization」の設定画面のウィンドウが表示されます。

  • Name: Organizationの名前を指定します。
  • Description: この Organization の説明を入力します。
  • Global Organization ID: 初めての Organization の作成であれば「1」になります。通番ですので、通常は特に意識することはないです。
  • Subscription Profile: 通常は、Default-All-Service-Plan を選択しておきます。
  • Authentication Connector: Analytics サーバーも使用する場合は、ここで Analytics Cluster の名前を指定します。

Supported User Rules」タブをクリックします。

Available」のところに、さまざまな役割が表示されます。

Add All」をクリックして、全ての項目を「Selected」の方へ移動させます。

全ての項目が移動したのを確認し、「OK」をクリックします。

Organization のリストに、作成した名前が表示されれば完了です。

次回は、Controller を設定していきます。

関連する記事:

最近の記事:

カテゴリー
2021年 Microsoft Raspberry Pi Windows おすすめ販売 ガジェット コンピューター 家電 技術一般

Raspberry Pi 4 で Windows 10 を動かす

PVアクセスランキング にほんブログ村 にほんブログ村 IT技術ブログへ
にほんブログ村

初めて購入した Raspberry Pi 4 の 8GBモデル。Linux でサーバーを動かしたいなと思って買ったのですが、やっぱりWindows も動かしてみたいなと思ったので、ちょっといろいろ調べてみました。その時のメモ書きです。

必要なもの

Raspberry Pi 4 本体

Windows を動かすなら、やはり、4BG 以上のモデルがいいでしょう。

4GBモデル

8GBモデル

初めて Raspberry Pi 4 を購入する人は、セットになったものを購入すると便利です。必要なものが全て (モニター以外) 付いてます。

電源アダプター

動かしっぱなしの人はいのですが、使い終わったら電源を消したい人は、このスィッチの付いたタイプがおすすめす。電源を入れる時に、ケーブルの抜き差しが不要になります。

Raspberry Pi 4 ケース

Raspberry Pi は、使っているとすぐに熱くなります。以前、Linux でサーバーを動かしてみたのですが、ちょっと使っていたら、すぐにシステム温度が 90 度くらいまで上がりました。

ファンが付いているカバーが一番おすすめです。私も最初はこれを購入しました。やっぱり、音は気になりますね。そばにいかなければ分からない程度ですけど。

なので、2台目からは、ファンなしのケースを購入しましたファンなしなら、これがおすすめです。現在、Raspberry Pi 4 は 4台所有していますが、3台にこれを使用しています。

触ると本体は多少熱くなってますが、システム温度はしっかり下げられています。

Raspberry Pi 用モニター

忘れてはいけないのがモニターです。Raspberry Piには、モニターはありません。基盤剥き出しの本体のみです。

OSインストール直後しか使用せず、あとはRDPとかVNCなどで接続しますが、最初は必要ですので忘れないように購入しましょう。私はこれを使ってます。

MicroSD カード

Linux でサーバーを動かすなら、16GB でも 32GB でも十分なのですが、Windows の場合は、64GB 以上のサイズがおすすめです。C ドライブの空き容量が不足すると、システムが起動しなくなります。

あと、MicroSD のサイズが大きいほど、バックアップの時間が長くなります。これを考えると、32GB から 64GB くらいがちょうど良いと思います。システム以外のディスクは、外部の NAS を使えば良いですので。

MicroSD リーダー・ライター

Raspberry Pi では、OS を MicroSD に書き込んで、そこから起動させて使います。OS の書き込みの際に必要となりますので、持っていない場合は購入しておきましょう。

事前準備

ARM64 の Windows のインストーラーをダウンロードします。

ここからダウンロードできます。

通常は、Lαtest Public Release Build がいいです。Archtectures では、ARM64 を選択します。

インストーラーをダウンロードします。

言語を選択します。

Pro か Home を選択します。私は Remote Desktop が使いたかったので、Pro を選択しました。

ダウンロードします。

ダウンロードできたファイルを開くと、Windows のダウンロードプログラム「uup_download_windows.cmd」がありますので、ダブルクリックします。

Windows のダウンロードが始まります。

ダウンロードにかかる時間は、ご使用のインターネットの状態次第で変わります。

ダウンドードが完了しました。

このダウンロードした ISO イメージを使って、Raspberry Pi にインストールしていきます。

MicroSD への Windows 10 のインストール

MicroSD にイメージを書き込むのには、Raspberry Imager を使うのが便利です。これが圧倒的に速いです。

Raspberry Imager を起動します。

言語を選択します。

デバイスの選択で、MicroSD を選択します。

32GB でも動きますが、すぐにディスクがいっぱいになってしまいます。64GB 以上のサイズがおすすめです。

イメージの選択で、先ほどダウンロードしたWindows 10 の ISO イメージを指定します。

「Use the latest package available on the server」にチェックを入れます。

2回、ライセンス承諾を聞かれるので OK していきます。

「Use the latest firmware available on the server」にチェックを入れます。

ここの設定は触らず、次へで進めます。

設定内容を確認します。

問題なければ、「インストール」でインストールを開始します。

インストールが始まります。気長に待ちましょう。

ご使用のマシンスペックにも寄りますが、私の場合、40分くらいで完了しました。

インストールの完了です。

MicroSD を取り出します。

Raspberry Pi で Windows 10 を起動

Windows 10 を書き込んだ MicroSD を、Raspberry Pi に差し込みます。

電源を入れて起動します。

初回の起動だけ、やけに時間がかかります。私の場合、30分くらいかかりました。気長に待ちましょう。

二回目以降の起動は、すぐに起動してきますので、安心してください。

Raspberry Pi 4 には、メモリーが 2GB、4GB、8GB のモデルがあります。

4GB または 8GB のモデルを使っている方は、ここが注意点です。

ARM64 版の Windows 10 は、デフォルトでは、3GB しかメモリーを認識しません。

BIOS の「Advanced Configuration」の中に、「Limit RAM to 3 GB」という設定がありますので、これを Disable にすることで、そのリミットを解除できます。これにより、Raspberry Pi の 4GB とか 8GB のメモリーをフルに使用できます。

[Device Manager] > [Raspberry Pi Configuration] > [Advanced Configuration]

ですが、この設定、注意が必要です。

私の場合、しばらく使っていたら、Windows 10 が突然起動しなくなりました。何故なのか、いろいろ調べているうちに、「ひょっとしたらこのメモリーの設定かも?」と思って戻したら、正常に起動するようになりました。

それ以来、リミットはかけたままです。この設定は、注意して使った方がいいです。

Windows 10 を初期設定していきます。通常行う設定と同じです。

Windows 10 が正常に起動しました。

インストールできるアプリケーション

Raspberry Pi 4 で動かす Windows 10 ですが、通常の PC 版のように、何でもアプリが動く訳ではないみたいです。まだまだこれから開発が必要みたいです。

私が試してインストールできたアプリケーションは、以下のものです。

  • Microsoft Office 365
  • Google Chrome
  • Firefox
  • TeamViewer
  • CCleaner
  • ExPing
  • Serva32
  • SoftPerfect Network Scanner
  • SoftEther VPN Manager (インストールはできるけど、起動でエラーになる)
  • TWSNMP
  • Nagios Agent(NSCP)

これからいろいろ使って、調べていきたいと思います。

ただ、いろいろと制限があるみたいなので、ARM版 Windows 10 をクライアント PC として使うには、まだまだと考えた方が良さそうです。私は SNMP Polling の監視やシスログサーバーとして使ってます。

気になる点

その1 CPUの負荷が高くなる

Google Chrome を使うと、CPU の負荷が高くなる傾向があるように見えます。Chrome を動かすと、こんな感じです。

Chrome を停止すると、こんな感じです。

Firefox だと、若干、CPU 負荷は低めみたいです。

その2 リモート接続時の画面解像度

TeamViewer で接続すると、画面の解像度がやけに低いです。

TeamViewer の接続時の解像度の設定をいろいろと触ってみたのですけど、全然ダメです。

RDP だと、いい感じの解像度で接続されます。どうしてでしょうね。これは調査中です。

その3 ディスクサイズ

32GB の MicroSD でも、Windows 10 はインストールできますし、普通に動作します。ですが、ディスクの空き容量が、すぐにいっぱいになってしまうところが注意点です。

私は最初、32GB の MicroSD で Windows を使っていました。ですが、ある日突然、Windows 10 が起動しなくなりました。いろいろ調べていたら、C ドライブの空き容量がほとんどなくなっていました。

64GB に変更したところ、正常に起動できました。それを考えると、64GB 以上のサイズを使用するこことをお勧めします。

MicroSD のバックアップもしたいと思います。その際に、サイズが大きければ大きいほど、バックアップに時間がかかります。使用環境でも変わりますが、目安は、16GB で 20分くらいかかります。

ですので、個人的には 64GB くらいがちょうど良いかなと思ってます。ファイルを保存したい時は NAS をマウントししてしまえば良いです。

私は、Windows 10 をサーバーとして使っています。シスログサーバーも動かしているので、家の中の全てのネットワーク機器のログは、ここに飛ばしているのですが、ログの保存先は、ネットワークドライブにしてます。

関連する記事:

最近の記事: