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2022年 オラオラ系 ならず者 事件 悲劇 本当のこと

キレる中高年に若者が下した非情な鉄槌


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最近、いい歳こいた中高年がキレやすくなっているようだ。

キレると言えば、血気盛んな若者というイメージだったが、今では分別がついてしかるべき年代のおっさんやじいさんが駅や公共の窓口などで些細なことから暴言を吐いたり大声を出したりすることが多くなってきているらしい。

また、暴言にとどまらず直接手を出してしまうケースも多い。

社会環境の変化とか、老化により感情のブレーキが利かなくなってきたからとか専門家がいろいろ論じているが、情けないことには変わりがない。

精神的に未熟で怖いもの知らずな若者が暴れる方が、まだ健全な社会であるような気がするのは私だけだろうか。

どちらにせよ、どんなことがあっても中高年の男性が公衆の面前で自分勝手な理由からキレるのは断じてあってはならないと私は断ずる。

それはハタ目から見て、見苦しいからだけではない。

キレた相手によっては、とんでもない目に遭うからである。

私自身もかように見苦しくキレまくる中高年に出くわしたことがあるのだが、これからお話しするその男の場合、キレた彼にキレた者の出現により、公開処刑されてしまったのだ。

オラつく五十男

あれはまだ、コロナが流行する前の朝の通勤ラッシュ時。

最寄り駅のO線K駅から各駅停車に乗って、通勤快速に乗り換えようと二駅先のS駅で降り、ホームで電車を待つ客の列に並んでいた際のことだ。

S駅に通勤快速がやって、来てドアが開いて乗っていた客が降り、私も含めて入れ替わりで待っていた客が乗り込もうとしたとたん、電車の中から突然、大きな怒声が響いてきた。

「オラ!まだ降りる人間がいるんだよ!!」

大声で吠えたのは、背が高い五十代前後の男である。

特にガラの悪そうな感じではなく、背広にネクタイ姿の普通のサラリーマン風だったが、そのオラつき方は、ヤカラそのものだった。

「どけよ!!」とか「目障りなんだよ!」とか威嚇しながら、いらだった様子で、満員の車内の乗客や乗り込もうとしていたホームの乗客を強引に押し分けて出てくるのだ。

運悪く彼の進路に立っていた弱そうな中年男性は「邪魔だボケ!」と怒鳴られてどかされていた。

何なのだこいつは?いい歳のくせに、大声出してチンピラ気取りおって。

朝っぱらから気分が悪い奴だ。

電車から降りることに成功した五十男だが、その機嫌は収まらない。

「どけっつってんだろ!!」

と、今度はホームから電車に乗り込もうとしていた客の一人である男性に、勢いよく肩をぶつけた。

周りの客は道を開けたのに、その男性だけは、自分の前に立ったまま譲ろうとしなかったからだ。

ぶつけられた勢いで、半身をのけぞらせたのは若い男。

五十男を振り返った顔を一瞬見た感じでは、大学生風の大人しそうな風貌であった。

だが、次の瞬間にその若い男が示した反応は、嫌な気分になった我々通勤客を、今度は凍り付かせることになる。

公開処刑の開始

「待ちやがれ、このボケ!!!」

肩をぶつけられた若者が五十男より大きな声で、何より周囲を震え上がらせる凄絶な怒声を発したかと思うと、不機嫌そうに立ち去ろうとする五十男の襟を、後ろからつかんで一気に倒した。

さらにホームに倒された五十男のネクタイをつかみ、なおかつ膝を腹に乗せて完全に動きを制すると、もう片方の腕に体重を乗せた感じで、首に押し付ける。

「何だテメー!」

不意討ちを食らった五十男も、負けじと若者の胸倉を下からつかんで抵抗を試みていたが、威勢がよかったのはここまでだった。

抑え込まれた上に、首に押し付けた腕にさらに体重を乗せられ、「ぐぐぐ」とかうめき声を出して、苦悶の表情を浮かべる。

五十がらみとはいえ、身長が高くてそれなりに体力もありそうな男を、ここまで一方的に制するとはかなりの強者だ。

だが、厄介なことに、この若者はかなりの危険人物でもあった。

「ナメてんのか?相手選べよコラ!!」とか、

「死にてえなら、やってやんぞ!オイ!」とか、

五十男を抑え込みながら、はるかに年齢が上の男を、かなりドスのきいた声で脅すのだ。

いかにも、こういうことを何度もやってきたような手慣れた感じでもある。

五十男も、ケンカを売った相手を間違えたのに気付き始めたらしい。

若者の圧倒的な腕力と迫力を前に抵抗できなくなって、されるがままになりつつある。

しかし、素直に屈服するのはプライドが許さなかったようだ。

「仕事行くんだよ…、放せよ…」

素直に謝ればいいものを、泣きが入り始めたのをごまかそうとしている。

苦しそうな顔と漏らした言葉の調子からは、もうさっきの威勢の良さは微塵もない。

ここまでだったら、年甲斐もなくオラついた男が若きホンモノに退治された痛快な出来事を目撃したとして、気分よく職場に行けただろう。

だが、違った。

ゴン!!

五十男が苦し紛れの言葉を吐き終わるや、若者はその顔面に渾身の頭突きをかましたのだ。

こちらにまで、音が聞こえるくらいの勢いで。

「ぶぶ~!」

とか言って、鼻に打撃をもろにくらったらしい五十男は、顔を押さえた。

その手の間から、みるみる血があふれ出す。

「傷害だぁ…、傷害事件だぞぉぉ~~」

顔を押さえながら声を裏返らせて、もう完全に泣きが入ったみたいだ。

いくら傍若無人な態度で他人を不愉快にした相手とはいえ、若者もこれはやりすぎだろう。

周りの乗客はもちろん見ているだけで、駅員もオロオロして止めに入ろうとはしない。

私も、その一人であったことを告白するが。

「ケンカしてえんだろ?なあ?オイ!聞いてんだろ!!」

一方の若者は、なおもネチネチと脅し続ける。

もうすでにソロのオヤジ狩り。

ハイエナがライオンにやられているようなもんでもあり、嫌な食物連鎖でもある。

私はこのままずっと見ていようかとも思ったが、仕事に遅れそうだし、あの若者が今度は私に「何見てんだ」とか絡んできたらたまらないので、次の電車に乗った。

電車に乗り込む際、後ろから、

「あん?ゴラァ!!オイッ!!」

と、若者が五十男をいびり続ける声が耳に入ってくる。

ドアが閉まって電車が発車しても、ホーム上の客も車内の客もみんなそちらの方向を見ていたからまだまだ続いているようだった。

ヤバい光景を見てしまった。

あの五十男も元々気が短いんだろうが、本当にヤバい奴と渡り合うのは、未経験だったはずだ。

ホンモノを相手にしてしまい、あっという間に制圧されて、ねちっこくシバかれ続けて、明らかにビビッていたからな。

あんなことをされた以上、心的外傷ストレス障害まっしぐらで、もう公衆の面前で怒声を張り上げることは、終生できんだろう。

というか、もうS駅で降りることも、電車に乗ること自体が怖くなってしまったんじゃないか?

同情する気は全くないが。

中高年は若い男にケンカ売っちゃだめだ、とも心底思った。

若い男は若い女ほど可愛らしい存在ではない。

こちらを圧倒する体力があって、その気になれば、こちらを素手で殺せるはずだからな。

そして何より、世の中高年の紳士諸君もどんなにイラついても年甲斐もなくオラつくのは、やめた方がよいだろう。

「うるせえオヤジだ」とかムカついて、突っかかって来る若者もいるかもしれないから。

あのS駅での事件が、その後どうなったかは知らない。

最初の方は嫌な気分になった後で面白いことになったけど、最後の方でドン引きしたが。

何より、大勢の人の前で男廃業させられた五十男に合掌。

助ける気が全然起きなくて、誠に申し訳ない。

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2021年 おもしろ 中国語 名言 外国語 英語 語学学習

戦闘外国語会話集 ~友好至上主義にモノ申す!~


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書店には語学の本があふれている。

文法から受験や資格取得用の参考書はさておき、

英語の会話集は安定した充実ぶりだし、最近では中国語会話のものも増えてきた。

その中には様々な場面を想定した日常会話集以外にも、旅行用会話集からビジネス会話集、はたまた恋愛用のものまである。

これらはその言語を話す人々と十分にコミュニケーションを図ったり、さらには一時的又は将来的により良好な関係を構築するための一助となることを主眼としている。

つまりは仲良くなることを目的としていることが多い。

仲良くすることは大いに結構。

だが、本当にそれだけでいいのだろうか?

人類皆他人なり~ケンカできる者は仲良くもなれる~

どの国だっていい人ばかりではない。

ある程度悪い奴はいるし、

いい人もいつまでもいい人であるとは限らない。

言いがかりをつけてきたり、ムカつくことを言ってきたりする奴もきっと多いはずだ。

そんな時、相手がどんなムカつくことを言っているか、またはどう言い返せばいいかを知っておくことも必要ではないかと思う。

ムカつくことを言われていることに気づかないのはマヌケだし、何より言われっぱなしは断固いけない。

言われたら言い返す、怒鳴られたら怒鳴り返す。

相手の言葉で相手にわかるように。

仲良くできることも必要だが、いざとなったらケンカできることも必要だ。

ケンカできる者は仲良くすることもできる。

ケンカ上等の者とは仲良くしといた方が良いと考えるのが、万国共通の人情なはずと信じるからだ。

友好至上主義者への啓蒙書

私はかようにある程度戦闘的であることの重要性を感じており、かねてより口ゲンカ、口論対策に特化した外国語会話集の発行を提言したいと考えている。

定番の英語や中国語はもちろん、日本人がよく行きそうな国々の言語のものをだ。

この会話集はあくまでも口ゲンカ専門の会話集であるため、旅行会話集などでよく見かける、トラブルに見舞われた時の「助けてください」とか「やめてください」のような消極的な表現は断固排除する。

本書は現地の人間の敵対的もしくは差別的な言葉の暴力や言いがかりに対して、

「さっき言ったこともういっぺん言ってみろ」とか、
「触んじゃねえ!素チン野郎」とか、
「自分がブスだって自覚ねえのか!」
「日本人が全員礼儀正しいと思うなよ!」

のような積極的な言葉での反撃を行うためのものである。

もちろんこちらがそんなこと言ったら相手も黙っていないはずで、必ずや口論になるであろう。

それを迎撃し、堂々言葉で渡り合うための語学的スキルを教授するのだ。

本書の最終目的は専守防衛とはいえ外国語での言葉の暴力に対してそれにふさわしい応答を行い、対等に口ゲンカして引き分け以上の決着をもたらすことである。

各章は街で文句をつけられた又は差別された場合、セクハラを受けた場合、商談や交渉のもつれ、留学先の学校での諍い、居住している場合のご近所トラブルや交通トラブル、交際している現地の彼氏又は彼女との痴話ゲンカなど、実際にあった、もしくは考えられ得るあらゆる種類と強度の揉め事の実例で構成される。

そこで実際に交わされた、もしくは交わされるであろう彼我双方の舌戦をひととおり掲載。

またその対話の流れと結末としては、円満解決に持ち込む場合もあれば捨て台詞を吐いて切り上げる場合、グウの音が出ないほど相手をやり込む場合まで網羅する。

ちょっとした討論や口論、怒鳴り合いやののしり合いまでカバーするために文例はかなり豊富であり、ウィットに富んだ皮肉やブラックユーモアたっぷりのこき下ろし表現も収録。

同時に相手が使ってくるかもしれないあらゆる悪口、罵詈雑言、差別用語や脅し文句も基礎知識として欠かせない(悪質な相手ならこちらも使ってもよい)。

よって本書のページ数はかなりのもので、収録される語彙数も多いため、読者はその言語の中級者以上が対象となり、語学学習の書としても価値あるものになるだろう。

この本で真面目に勉強すれば、口論のテクニックだけでなく語学力自体もかなりのレベルまで上達するはずである。

なぜなら

その言語で口ゲンカができる者は、疑いなくその言語の上級者だからだ。

また、読み物としても興味深いものになるのではないだろうか。

争いごとはいけないだって?

悪口や汚い言葉は覚える必要がないだって?

そんなこと言うとるモンは日本から出るな、ていうか幼稚園からやり直せ!

言われっぱなしで沈黙することがどれだけ間違ったことかまだわからんのか?

貴様らみたいなのがハバ利かせとるから、日本人は海外でナメられるんだ。

黙っとれ、国賊!

以武為尊(武を以って尊しとなす)~これからの日本人へ~

日本人は世界公知の沈黙の民、はっきり自己主張しない。

自己主張とはムカつくことを言われたら、言い返すことも含むはずだ。

おかげでナメられて言われっぱなしになるわ、カモにされるわ、国際的にさまざまな不利益を被っているではないか!

なぜ自己主張しないのか?

こちらが何か言ったら、相手から何と言ってるかわからない言葉で何倍以上も返ってくることを恐れているというのがまず一因ではないだろうか。

そりゃ「協調性こそ重要」とうそぶき、他人との争いを徹底的に嫌がる国民性こそが問題なのは私も日本人だからわかる。

その克服は確かに難しいからさておき、まずは相手の言ってることを知り、こちらが言いたいことを学ぶことから始めないか?

本書で学ぶことは、気も力も弱い男が護身術を習ったり、世界屈指の殺人発生率の街にカッターナイフを持って旅するくらい頼りない気休めに過ぎないかもしれない。

しかし

何ら対抗策を知らずに、丸腰でいるよりはるかにマシなはずだ。

鎖国するわけにはいかない以上、日本人は海外の国々、外国人と付き合わざるを得ない。

文化の違いもあるし、どの国にも悪い奴はいる。

そして、お互いの意見が衝突して摩擦が起きることも当然あるが、こちらが譲るわけにはいかないことだってある。

何度も言うが、

ケンカもできない者を誰が尊重しようか?

こいつとはケンカしない方がいいと思ってこそ相手を尊重する気持ちが生まれることもあるはずなのは上述したとおりだ。

だから、

ケンカができる者は対等に仲良くもなれる。

だから自己主張できる、すなわちケンカができることも必要なのだ。

私の提唱するケンカ用外国語会話集はそれを知識の面でサポートすることをねらいとする。

もっとも、エスカレートしすぎて口ゲンカじゃ済まなくなった場合や、口より先に手、もしくは手以外の危険な物を出す奴が相手だった場合なども考慮しなければならない。

そのため、本書は目次ページの末尾に「本書の説明」と題して以下を明記する。

「本書の内容を参考にされる方は、ご自身と相手方の身体的及び環境的、又はその他の状態を考慮して行ってください。本書の内容は各自の責任と判断のもとにご利用いただき、これらの情報を利用されたことによって生じた損害や問題については、本書は一切責任を負いません」

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